がん検査アミノインデックス
生命予後を大きく左右するがんと向き合う上で早期発見することは非常に重要です。
検診を定期的に行うなどの取り組みがすすめられますが、例えば肺がん発見のために胸部CTを頻回に撮影することが被爆によるがん発生を誘発する可能性もあるなどと言われています。当院では近頃確立された血液中の各種アミノ酸濃度バランスの崩れからがんに罹患しているリスクを予測するアミノインデックスを積極的に提供しています。
アミノインデックスとは
人体の約20%はタンパク質でできています。タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されており、健康な人の血液中のアミノ酸濃度は一定に保たれるようにコントロールされています。アミノ酸濃度を測定することで健康状態や様々な病気の可能性を解析する技術です。そのうち今回は特にアミノ酸濃度バランスのみだれを統計学的に解析することでがんであるリスク(可能性)を予測するアミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS:AminoIndex Cancer Screening)を重点的に取り組むことにいたしました。
AICSについて
アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS:AminoIndex Cancer Screening)が正式名称です。現在は25歳から90歳(前立腺は40歳から90歳)までの日本人を対象として、男性では胃、肺、大腸、前立腺の4種類、女性では胃、肺、大腸、乳、婦人科(子宮・卵巣)の5種類をセットとして(女性は乳、婦人科2種類のみのセットもあり)がんである確率をランクA~Cとして報告するものです。
どのくらい有用性をもつのか?
統計学的解析であるため、危険度が低い(ランクA)から絶対にがんがない訳でも危険度が高い(ランクB・C)から絶対にがんがある訳でもないのですが、毎年すべての入念ながん検診を受けている方は少ないですし、初期のがんでは異常性に乏しいため検査をしても見過ごされることもあります。実際、間際に胃カメラを受けて異常なしとされた方がこの検査で高リスクとされて再度胃カメラを行ったところ初期のがんが検出されたなどの例も報告されており、AICSを受けていることだけで慢心することはできませんが、早期がんでも検出が期待されることもあり、かなり有用な検査と思われます。
検査法と注意点
食事の影響などを除外する必要があるため、食後10時間以上をあけた状態で5ml程度の採血を行うだけで可能です。ただ、現在は測定が東京でのみ行われている実情があり、空輸の必要性から午前中のみの対応で要予約とさせていただいております。
影響を与える因子としてアミノ酸のサプリメント、アミノ酸含有スポーツ飲料、アミノ酸製剤、牛乳やジュースなども食事同様摂取を控えてください。(水は飲んでいただいてかまいません)
また、妊娠中の方は検査を受けられません。(妊娠自体でアミノ酸バランスがかわるため)
なお、この検査は採血を行った時点でのがんリスク検査であり、将来にわたってのリスクを保証するものではありませんので、一定期間ごとに再検されることをおすすめします。
費用について
検査対象 | 費用 |
---|---|
男性5種(胃、肺、大腸、前立腺、膵臓) | 33,000円 |
女性6種(胃、肺、大腸、乳、婦人科(子宮・卵巣)、膵臓) | 33,000円 |